2013年6月8日、10日、11日、29日、30日の5日間、埼玉県加須市にある福島県双葉町役場埼玉支所で、同役場内の震災資料保全作業が実施されました。
作業には、茨城史料ネット、NPO法人歴史資料継承機構、ふくしま史料ネット、宮城資料ネット、神奈川史料ネットが参加し、 史料ネットからは8日の作業に2名(加藤・吉原)が参加しました。

双葉町は、東日本大震災と福島第一原発事故によって全町民が現在も避難生活を続けています。町役場と町民の避難所は、当初は埼玉県さいたま市に移転され、その後、同県加須市にある旧県立騎西高校校舎に再移転が行われました。そして6月17日をもって埼玉支所は福島県いわき市へ移することとなりました。
今回の保全作業では、いわき市への移転にあたって、埼玉支所内で作成・保存されている震災関係資料が廃棄・散逸するのを防ぐことを目的に、 同町教育委員会を中心に計画されたものです。

史料ネットメンバーが参加した8日の作業では、保全作業の前提となる現場記録作業を行いました。

埼玉支所は、同じ建物のなかに役場機能と避難者の居住スペースがあることから、町職員が日々の業務を行う事務室内はもちろん、 通路や階段等、至るところに、避難者向けの生活情報や、注意事項、あるいは被災者支援イベントの案内、各地から贈られた千羽鶴など、震災に関連するものが存在しています。 作業にあたっては、2名1組のチームを組み担当箇所を決めたうえで、建物の内部および外観の現状すべてを、デジタルカメラによって撮影しました。

今後も、他のネットワークと連携しながら、保全作業に協力できるよう努めたいと思います。