宮城ネットからのお知らせです。蕃山房さんより刊行されていた「よみがえるふるさとの歴史」がこのほど全12巻をもって完結したとのことです。どうぞご覧下さい。第3期分のラインナップは以下の通りです。(宮城ネットニュース267号より転載)
○高橋美貴『仙台藩の御林の社会史 三陸沿岸の森林と生活』
三陸地方沿岸地域といえば、海や川の漁業の印象ですが、一方で後背地には海に向かって迫る森林を抱えています。水運の便が良く、そこには藩有林である御林が設置されます。水産加工業や製塩業などでも薪や炭が消費されます。その森林景観の中で生きた人々の姿と森林の歴史を探ります。
○菊池慶子『仙台藩の海岸林と村の暮らし クロマツを植えて災害に備える』
東日本大震災の復興事業の一つに、海岸林の再生・整備があります。「海岸林とは何か」。その植林と拡充、管理と運営の歴史をたどります。防災・減災、沿岸部での燃料・肥料・食糧の供給、飢饉時のお救い山、「魚つき林」など、海岸林が人々の暮らしの中に生きている姿を見ていきます。
○天野真志『記憶が歴史資料になるとき 遠藤家文書と歴史資料保全』
東日本大震災以降の歴史資料救済法は、自然災害への備えと地域社会の変動に伴う消失への対応です。近年発見された「遠藤家文書」は中世から近代にかけての歴史資料群がリレーされ、現代に蘇りました。身近に受け継がれてきたものが、公共の価値ある歴史資料に成る経緯をたどります。
○佐藤大介『大災害からの再生と協働 丸山佐々木家の貯穀蔵建設と塩田開発』
江戸時代の後半、北上川河口のほとりにあった一軒の旧家丸山佐々木家の当主たちは、住民や領主と協働し、飢饉に備えた食料の備蓄や、新たな生業としての塩田開発に取り組んでいました。安心して暮らせる豊かなふるさとづくりに奮闘した、北上川河口に暮らす人びとを描きます。
購入は最寄りの書店、ないしは蕃山房の購入フォームhttp://banzanbou.com/shop/ よりお願いいたします。
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