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文化庁で、
「GPS機能付き携帯電話を利用した子どもの地域文化財の悉皆調査体験事業」
と題し、子どもの文化財への保全活動などへの参加を促すことを目的として、
GPS携帯を利用した地域の文化財の悉皆調査の体験事業をおこなうこととなりました。

歴史資料ネットワークは、この体験事業を文化庁とともに共同で進めている
(株)クバプロから、調査についてのとりまとめに関する依頼を受けることとなりました。

早速3/20の午後1時から尼崎市猪名寺地区で
小学生と幼稚園の子ども達によるGPS付き携帯での文化財の撮影調査を行いました。
撮影した画像データは、位置情報と共にクバプロのシステムによりGoogleの地図上にアップされます。
http://www.npo-bunkazai.org/cgi-bin/maps/maps.cgi

子どもは16名、親御さんは8名にご参加いただきました。
猪名寺地区北部(猪名寺町)と南部(南清水町)に分かれました。
北部は、法園寺、猪名野神社、猪名寺廃寺跡、東リ工場内の旧本館事務所・黄金塚古墳、旧園田村村長N氏宅、大地主K氏宅などを廻りました。
南部は、大塚山公園内の大塚山古墳・天狗塚、スサノオ神社内の南清水古墳・豆葉地蔵、専正寺を廻りました。

昨日は風が強いときもありましたが、雨も降らず
また何より怪我もなく無事に調査を行うことができました。

私と南部地域を一緒に同行してくれた高学年のお子さんは
熱心に写真を撮ってくれました。
こちらが指定したスポットだけではなく、「古い物やこれからも残したい物」として
蔵のある風景も撮影してくれました。
また、専正寺の釣り鐘を見て、「供出されなかったのですか?」という質問も受け、
さすが高学年だと感心しました。

一時間程度の調査後、猪名寺会館に戻って皆が撮影した画像をプロジェクタで確認し
史跡の解説を尼崎市立地域研究史料館の中村光夫さんがしてくださいました。
低学年のお子さんも自分が撮影した写真を楽しそうに見てくれていたのでうれしかったです。
また何よりお母さんがたにもご参加いただき、
歴史に興味のあるおじいさん・おばあさん世代と、今後まちを担っていく
子どもの世代とをつなぐ親御さんのご理解を賜ったのが
一番良かったと思いました。

今回の「街探検」で参加してくれたお子さん方が大人になった時、
「あの時携帯で撮影したなぁ」と少しでも印象に残って、地域遺産への興味がわき、
まちづくりに何らかの形で歴史文化が活かされるようにつながっていけば
企画した私たちもうれしく思います。

また年度末のお忙しい折、急なお願いにも関わらず
たくさんの方々にお声がけいただいた猪名寺自治会長の内田さんをはじめ、
こども会やPTAの皆さんのご協力を賜りました。本当にありがとうございました。(ま)