宮城資料ネットニュース83号(2010年6月22日)
———————————————————-
 ・仙台市堤町において資料保全活動を実施しました
 ・気仙沼市での学校資料保全活動について
———————————————————-

□仙台市堤町において資料保全活動を実施しました
6月14日、仙台市堤町において資料保全活動を実施しました。
参加者は理事の千葉正樹さん(尚絅学院大)を中心に、事務局と会員6名が参加
しました。
堤町は、江戸時代中期より「堤焼」と呼ばれる陶器の生産地であり、
かつては「東北を代表する民窯」と呼ばれていました。
今回保全に訪れた佐大商店では、堤焼の伝統を後世に伝えるべく、
独自にギャラリーを開設して展示活動に努めておられます。
また、堤焼の登り窯が現存している唯一のお宅でもあります。
今回の保全活動で 確認できた資料には、堤焼に関する史料のほか、
同地域に居住していた足軽が戊辰戦争に参加した際の資料などが含まれていまし
た。
これらの史料について、中性紙封筒へ収納し、デジタルカメラでの全点撮影を完
了しました。
また、近年の同地域における歴史景観保全活動に関する資料や、昔の町の復元図
などもあり、
かつての地域の方々による歴史遺産継承の努力を学ばせていただきました。
現在では小学校の授業などで使う以外には、登り窯に火をいれる事はなく、
また店舗も今後どのようになるかはわからないとのことでした。
文書資料のみならず、歴史的価値のある佐大商店の所蔵品や建造物を今後どのよ
うにして保存してゆくか。
調査の成果とともに、我々には大きな課題を突きつけられた気がした調査活動で
した。
 
□気仙沼市での学校資料保全活動について
本会理事である大平聡さん(宮城学院女子大)を中心とするメンバーによる学校
資料保全活動が
河北新報気仙沼地域版「リアスの風」で紹介されました。
pdfファイルを添付いたしましたので、是非ご覧ください。  
現在、少子化にともなって廃校となる小中学校も数多く、
こうした学校資料の保全も我々にとっては急務となりそうです。
                                    
     (事務局・蝦名記)