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2003年5月26日に発生した震度6弱の三陸南地震の対策のため、メーリングリストを立ち上げて情報交換にあたるとともに、被災地の関係者に「東北地震被災地の歴史資料・文化財関係者の皆様へ」(5月27日)、報道機関に 「東北地震被災地に歴史資料・文化遺産への注意を喚起する記事掲載のお願い」(5月28日)を発信しました。 ほぼ同じ地域で7月26日に震度6弱の宮城県北部地震が発生しました。これに対し、同28日に前回同様に地元と報道機関にお見舞いと被害確認依頼を発信すると共に被災自治体にもお見舞いと被害確認依頼を兼ねたアピールを発信しました。8月1日には現地で被害の視察と対応の協議をおこない、同4日に神戸でその緊急報告会をおこないました。地元関係者も翌5日に「宮城地震歴史資料救済ニュース」の配信開始、10日に被害調査とレスキュー実施と動きを始め、9月初旬には宮城資料ネットが立ち上がりました。当史料ネットでは、8月23日の2回目の調査レスキューにボランティアが参加したのを始め、募金の呼びかけや各方面への支援要請など現地と緊密に連絡を取りながら、その始動をサポートしました。また各学会の協力(学会誌での告知・会場でのカンパ活動)により、募金は307,639円集まりました(5月28日現在)。 さらに9月26日におきた震度6弱の2003年十勝沖地震においても被災自治体にアピールを発送した。 一方、神戸大学文学部地域連携センター主催の第2回歴史文化をめぐる地域連携協議会「自然災害から地域の遺産を守る」(2004年3月7日開催)においてボランティア団体の役割についてコメントした。 また、近年発生が予想されている東南海地震対策として、災害からの文化財保護のためのネットワーク作りに着手した。内閣府における「災害から文化遺産と地域を守る検討委員会」で、京都における文化財レスキューのあり方がモデルケースとされていることをふまえ、その委員・関係者を中心に「京都における文化財防災研究会」を立ち上げた。史料ネットメンバーもその研究会に参加し、京都における災害発生時の文化財保護の問題について検討を行った。 |