第4回目となる全国史料ネット研究交流集会の開催が決まりましたので、お知らせいたします。今回は開催地を岡山として、日常時の諸実践の共有や、他分野との協力のあり方を考えることで、地域歴史遺産の「減災」について展望します。また、今年は各地団体からの報告については、口頭報告だけではなくポスターセッションを充実させることで、参加者の皆さんのさらなる交流を図っていきたいと考えています。
口頭報告やポスターセッションについての参加団体や、懇親会(事前申し込み制)の詳細については、決定次第この場でお知らせいたします。
今年も全国各地からの多数のご参加をお待ちしております。
第4回 全国史料ネット研究交流集会 (1/20(土)・1/21(日)開催)のお知らせ
1995年の阪神・淡路大震災を機に設立された歴史資料ネットワークを皮切りに、全国各地で20以上の史料ネットが立ち上がり、災害から歴史資料を保全し、災害の記録を保存する活動に取り組んでいます。2011年3月の東日本大震災では、国の被災文化財等救援委員会の活動とともに、史料ネット同士の連携と協力によって、地域に伝えられた多くの歴史・文化遺産が救出されました。2014年7月には国立文化財機構内に「文化財防災ネットワーク推進本部」が設置され、2016年4月に発生した熊本地震を経て、歴史・文化遺産の防災に向けた全国的な連携体制づくりの強化が望まれています。
2015年2月、阪神・淡路大震災と歴史資料ネットワークの活動開始20年の節目に、神戸市で開催された第1回集会では「『地域歴史遺産』の保全・継承に向けての神戸宣言」が採択されました。東日本大震災5年の節目にあたる2016年3月には、被災地の一つである福島県内で第2回集会が開催され、被災地で取り組まれてきた活動から得られた経験を共有し、大規模災害に対する日常的な備えのあり方を展望しました。2016年12月には愛媛において第3回集会が開催され、昭和南海地震70年にあたり、保全資料の活用を通して、災害に強い地域社会をいかに形成するかについて考えました。
そしてこのたびの第4回は、2017年1月に岡山で開催するはこびとなりました。これまでの集会においては災害「後」の取り組みだけではなく、災害「前」の日常的な取り組みの大切さが繰り返し指摘されてきました。近年、災害前から活動を立ち上げる「予防ネット」が多く展開していますが、岡山は「予防ネット」という考え方のもと、活動が積み重ねられている地です。その岡山において今回は、日常時の多様で豊かな実践を共有し、自然史や考古学など他分野との協力のあり方を考え、地域歴史遺産の「減災」を展望することを目的にしたいと思います。
ぜひ全国から多くの関係者にお集まりいただき、議論と交流を深めていきたいと考えています。
- 日 時 : 2018年1月20日(土)13:00~17:30、1月21日(日)9:30~13:00
- 会 場 : ノートルダム清心女子大学・カリタスホール(岡山市北区伊福町2丁目16-9)
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- JR岡山駅(西口)から北へ徒歩約10分
- 岡電バスまたは中鉄バスのいずれかで「済生会病院前」下車すぐ
- 当日、会場のノートルダム清心女子大学へは、「東門」よりお入り下さい
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- 主 催 :
第4回全国史料ネット研究交流集会実行委員会(岡山史料ネット、歴史資料ネットワーク)
独立行政法人国立文化財機構 - 共 催 :
人間文化研究機構(国立歴史民俗博物館)
科学研究費補助金基盤研究(S)「災害文化形成を担う地域歴史資料学の確立―東日本大震災を踏まえて―」(研究代表者:奥村弘)研究グループ - 後 援 :
茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク、岩手歴史民俗ネットワーク、NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク、NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん、愛媛資料ネット、岡山史料ネット、鹿児島歴史資料防災ネットワーク(準備会)、熊本被災史料レスキューネットワーク、山陰歴史資料ネットワーク、地域史料保全有志の会、千葉歴史・自然資料救済ネットワーク、長野被災建物・史料救援ネットワーク、新潟歴史資料救済ネットワーク、ふくしま歴史資料保存ネットワーク、三重県歴史的・文化的資産保存活用連携ネットワーク、宮崎歴史資料ネットワーク、山形文化遺産防災ネットワーク、歴史資料ネットワーク、歴史資料保全ネットワーク・徳島、歴史資料保全ネット・わかやま、岡山近代史研究会、岡山県図書館協会、岡山地方史研究会、岡山民俗学会、考古学研究会(随時追加予定) - 参 加 費 : 無料(事前申し込み不要)
- チラシ(PDF) : https://goo.gl/uNb5Ld
プログラム:
1月20日(土) 13:00~18:00
開会挨拶
今津 勝紀(第4回全国史料ネット研究交流集会実行委員長/岡山史料ネット)
岡田 健(独立行政法人国立文化財機構文化財防災ネットワーク推進室長)
基調講演(13:10~14:45)
- 久留島 浩 氏(国立歴史民俗博物館館長/千葉歴史・自然資料救済ネットワーク共同代表)
「地域社会の歴史・文化・自然資源を自分たちのものに」 - 久保田 裕道 氏(東京文化財研究所無形民俗文化財研究室長)
「無形文化遺産の災害復興と防災」
休憩 (14:45~15:00)
各地からの報告(15:00~16:40)
- 富岡 直人 氏(岡山史料ネット)
「岡山からの陸前高田市立博物館被災剥製・動物遺存体標本救出」 - 西向 宏介 氏(広島県立文書館)
「広島県における史料保全活動のあり方と今後について」 - 高嶋 賢二 氏(愛媛資料ネット)
「町見郷土館×佐田岬みつけ隊×愛媛資料ネット」 - 藤谷 彰 氏(三重県歴史的・文化的資産保存活用連携ネットワーク)
「『みえ歴史ネット』の所在確認調査・現況確認調査の取組」 - 関本 明子 氏(倉吉博物館)
「鳥取県中部地震での活動について」 - 三澤 純 氏(熊本被災史料レスキューネットワーク)
「『熊本モデル』の成果と課題」
ポスターセッション・交流 (16:45~17:30)
<ポスター報告団体・報告者>
- 茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク (作間 亮哉 氏)
- 岩手歴史民俗ネットワーク (八木 光則 氏)
- NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん (武子 裕美 氏)
- 香川県立ミュージアム (御厨 義道 氏)
- 鹿児島歴史資料防災ネットワーク(準備会) (矢野 真帆 氏)
- 神奈川地域資料保全ネットワーク (宇野 淳子 氏)
- 千葉歴史・自然資料救済ネットワーク (藤野 紗江 氏)
- 広島県立文書館 (西向 宏介 氏)
- ふくしま歴史資料保存ネットワーク (柳沼 賢治 氏)
- 宮崎歴史資料ネットワーク (籾木 郁朗 氏)
- 山形文化遺産防災ネットワーク (小林 貴宏 氏)
- 歴史資料ネットワーク (東野 将伸 氏)
- 歴史資料保全ネットワーク・徳島 (町田 哲 氏)
- 歴史資料保存ネット・わかやま (橋本 唯子 氏)
懇親会(18:00~ )
懇親会は事前申し込み制となります。参加をご希望の方は、下記のページよりお申し込みください。
- 会場 : オルガホール(オルガビル地下1階) 岡山市北区奉還町1丁目7-7
- 会費 : 5000円 (会費は当日徴収いたします)
- 参加申し込み受付URL
- 申込締め切り 2018年1月12日(金)
1月21日(日) 9:30~13:00
各地からの報告 (9:30~11:30)
- 高橋 陽一 氏(NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク)
「地域と歩む歴史学―上廣歴史資料学研究部門の活動―」 - 柳沼 賢治 氏(ふくしま歴史資料保存ネットワーク)
「福島県における東日本大震災関連資料収集の現状と課題」 - 中村 元 氏(新潟歴史資料救済ネットワーク)
「新潟歴史資料救済ネットワークの活動について」 - 武子 裕美 氏(NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん)
「見よう 知ろう 発信しよう!―じゃんぴんの広報活動―」 - 福嶋 紀子 氏(長野被災建物・史料救援ネットワーク)
「神城断層地震、レスキューのその後」 - 白水 智 氏(地域史料保全有志の会)
「『こらっせ』が日常になって」 - 森元 純一 氏(岡山史料ネット)
「和気町における大國家文書調査の取組について」
ポスターセッション・交流(11:30~12:00)
意見交流 (12:00~12:50)
閉会挨拶
岡田 健(独立行政法人国立文化財機構文化財防災ネットワーク推進室長)
奥村 弘(歴史資料ネットワーク代表委員)
【お問い合わせ】
第4回全国史料ネット研究交流集会実行委員会事務局
今津勝紀(岡山史料ネット / 岡山大学)
メール:kimazu[at]cc.okayama-u.ac.jp([at]を@に変えてください)
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