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福井豪雨被害情報・福井史料ネットワーク活動情報

2004/12/05 更新

■2004年7月18日に発生した福井豪雨で被られた大きな被害と、今も続く不自由な生活に対して、謹んでお見舞い申し上げます。一日でも早い復旧をお祈りいたします。歴史資料ネットワークでは、文化財など歴史資料に関する被災情報を収集し、それらを発信する予定です。もし被災情報がありましたら、福井史料ネット事務局携帯電話090-9766-1553までお寄せください。また、水損資料等の処置に関する相談受付を福井県文書館(電話0776-33-8890)でもおこなっています。

福井豪雨での被災歴史遺産保全活動への支援募金のお願いビラ(2004/7/27付)も作成しましたので配布いただければ幸いです。20万円を目標に募金を集める予定です。

福井史料ネットワークが結成されました!(2004/7/25)

  • 代表:松浦義則氏(福井大)
  • 副代表:多仁照廣氏(敦賀短期大学)
  • 事務局電話:090-9766-1553
  • 史料相談先:福井県文書館
    (電話:0776-33-8890、FAX:8891)
  • 2004年7月25日午後1時、歴史資料ネットワークから3名と京都造形芸術大学歴史遺産研究センターから1名の計4名が福井県文書館を訪問、被災資料の救済・保全方法などについて地元の文化財関係部局・大学などと協議をおこないました(右写真)。

福井史料ネットによる中間総括です(2004/8/23)

第10回被災史料現状確認調査(澤博勝氏からの情報提供)

  • 実施日:2004年11月26日(金)
  • 調査地:鯖江市旧河和田村+旧北中山村(一部)
  • 参加者:鯖江市文化課長竹内氏、多仁副代表、澤博勝
  • 調査概要:
    • 午前9:00から鯖江市文化課で簡単な打ちあわせを行った上で、ながく鯖江市郷土資料館で間部家文書の整理や鯖江市史編纂に携わってこられた竹内さんに案内して頂き、まずは、『鯖江市史』史料編二、諸家文書編Tに掲載された家から、被害に遭った可能性がある家をまわる。
    • 結果:河和田川最上流部の上河内地区では、対象となった家が3軒あったが、うち1軒は市史編纂後代替わりをされており、古文書の所在が分からないとのこと(対応は50代半ばと思われる女性。家は床下浸水)。なお、『市史』のこの巻の調査は20数年前のもの。あと2軒は不在で、ポストにチラシ類を投函。後日竹内さんに再確認してもらう。
      (但しどちらも高台に立派な蔵がありここに保管されていればおそらく大丈夫)
    • 続けて行った金谷地区の一軒は、床下浸水だが、古文書は蔵の2階にあり大丈夫。蔵の1階に少し水が入ったらしいので、換気には注意してくださいということだけ伝える。
    • そのあと、漆器で有名な河和田の町に入るが、SG家は床下浸水ながら古文書・掛け軸類は蔵の2階に置いていて大丈夫。換気・天日干しのことだけ伝える。SJ家と旧庄屋家のS家は不在。チラシ類を投函。竹内さんに後日再確認を頼む。
    • 最後にまわった旧北中山村落井地区では、A家のみが調査対象となったが、家の立地形態の関係上、りっぱな石垣を越え床上浸水15p(家の前の道はおとなの胸あたりまで水が来て自衛隊のボートで救出)。古文書はどこに置いたかすぐには思い出せないため確認はしていないが、蔵の2階でなければ、水損の可能性あり。できるだけはやく確認してもらい、もし問題があれば、竹内さんか県文書館への連絡を頼む。
    • 『市史』史料編に掲載されている家に関する限り、他は一応大丈夫であることを竹内さんが確認してくれているようなので、本日の調査はこれで終了。
    • 但し、『市史』史料編に掲載されてはいなくても、史料調査の際に古文書類が確認された家々については、今後時間を見つけ、順次調査に入る予定。
  • その他:
    • 当該史料編に掲載されている家のうち、2軒が文書を散逸されたようです。
    • その他は今のところほとんど水損を免れています。

第9回被災史料現状確認調査(松浦義則氏からの情報提供)

  • 実施日:2004年9月27日(月)
  • 調査地:美山町上宇坂地区
  • 調査参加者:松浦義則氏、長谷川美穂氏、マ−レン・エ−ラス氏
  • 調査概要:
    • 美山町は被害の大きかったところで、2ヶ月経過した今も仮設住宅住まいが4軒あると聞き、また田地は流木と泥で埋まっていました。このような状況なので、県博物館の澤さんの尽力により現地を案内して頂く方を何人か依頼し、今回の上宇坂地区は文化財保護委員の花弥清一さん(蔵作住)が案内をして下さいました。
    • 花弥さんより史料所蔵者のリストが欲しいとの要望がありましたので、あらかじめそのリストをお送りしておきました。そのリストにより花弥さんがあらかじめ史料の状況を電話などで確認されており、当日は無事であった史料をお持ちの家や区有文書保管場所を案内して頂きました。そうした段取りの上で、実際に無事であった史料を個人蔵(高橋孝賢氏)と区有文書(小宇坂区有文書・堺寺区有文書)について拝見してきました。いずれも床下浸水なので無事であったということです。
    • そのほかは博物館に預けられている(上田重兵衛家文書)、町史史料館に保存されているなどの情報を花弥さんから聞きましたので、とりあえずその状況を「状況調査票」に記載しておきました。なお浅谷の区有文書が水害の被害を受けたと聞きましたが、地区がちがうので情報としてだけお知らせします。
    • 最後に役場の担当者をお訪ねし、町史史料は無事に保管されていることを確かめました。いずれにせよ、花弥さんが現地で情報収集や無事確認の段取りをしていて下さいましたので、半日で能率的に調査を終えることができました。

第8回被災史料現状確認調査多仁照廣氏・長野栄俊氏からの情報提供)

  • 実施日:2004年9月24日午前
  • 調査地:美山町下宇坂地区
  • 調査参加者:多仁照廣氏(敦賀短大)、笹島宇一郎氏(美山町文化財保護委員) 
  • 調査概要
    • 下宇坂地区の8件を訪問(うち2件は不在)。 うち1件は町史や県史の編纂から漏れていた家で、 今回、笹島さんより文書の所在をご教示いただいた。 
    • 所蔵者宅のある大久保、高田、三万谷、市波、小和清水はいずれも、 被害の大きかった地区だが、所蔵者宅が高地に立地していたため、 全く被害なし、あるいは床下浸水程度の被害ですんだ。 そのため文書が被害を受けた家はなかった。 
    • ただし水害前に町の文化課(後に町図書館)に文書を寄託していたお宅が1件あり、 追跡調査を行う必要がある(役場や図書館は被害を受けている)。

今立町服部谷のH家文書の整理作業(澤博勝氏からの情報提供)

  • 実施日:2004年9月22日(水)
  • 集合場所・時間:福井県文書館閲覧室に9時
  • 整理作業場所:今立町立図書館会議室
  • 整理概要:
    • 7月の水害による史料レスキュー活動中に相談を受けた史料の整理が行われた。
    • 参加者は、福井大学から松浦福井史料ネット代表、M2の長谷川さん、留学生のマーレンさん。神戸大学からM1の山本さん、平田さん。学習院大学大学院野尻さん。それに県から文書館の柳沢さんと澤の計8人である。
    • この史料群は、近世期の今立郡春山村(現今立町春山)のH家文書である。当文書は廃棄される寸前で、当該地域を廻っていたレスキューに相談がもちかけられ、整理のために今立町立図書館に保管された。
    • 今回整理した史料(まとまったものはすでに今立町立図書館の戸泉さんが整理してくれていた)は、近世後期(化政期)〜近代のもので、庄屋文書、H家の家文書がほとんどである。
    • なお、史料群には隣村波垣村与三右衛門宛の文書も多数あった。(市橋ヵ)与三右衛門はH家とは親類関係にあると思われるが、なぜH家に与三右衛門宛の混在しているのかは不明である。少なくとも、今回の図書館移管中に混在したわけではない。
    • 近世の村方文書で、年貢関係などの基本的なもの約500点は、今立町立図書館によって袋詰・カード取りが終了しており、内約100点はコンピュータ入力が済んでいた。コンピュータには、表題・年代・差出・宛名・備考などが入力されている。
    • 今回の史料整理では、プラスチックのテン箱4箱分の史料の袋詰からはじめた。テン箱は「覚」や「受取」などで分類されていて、年代未詳の雑多な文書が雑然と入れられていた。廃棄される寸前で、ポリ袋に詰め込まれていたらしく、文書群の秩序などは完全に破壊されていた。そのため、村内の年貢小割付などの文書の機能や年代などによって史料を分類し、数十点を一括し、袋詰した。そして、時間の許す限り、一括した史料の一点ずつカードを取った。
    • 限られた時間と少人数での作業のため以上のような整理を行った。

第7回被災史料現状確認調査(長野栄俊氏・高木久史氏からの情報提供)

  • 実施日:2004年8月23日(月)
  • 調査地:福井市上文殊地区
  • 調査参加者(敬称略、五十音順):浅利文子、奥田、清水、高木久史、長野栄俊、能川泰治
  • 調査概要
    • 9:30県立図書館集合、16:00まで調査
    • 調査対象地域は福井市内、旧・上文殊村の53件
    • あまり人数が多いと、調査先にご迷惑がかかるので、3名2チーム編成で調査に入る
  • 能川・奥田・長野チームの所見(長野さんからの情報提供)
    • 対象地域:西大味町、東大味町、生部町、西袋町の4地区、24件
    • いずれの地区も床下床上浸水に加え、山の斜面がズレ落ちるなどの被害を受けた地区
      です。
      もともとの立地がよかった家や基礎を高めに造っていたおかげで、家屋への浸水の無かった所蔵者宅が何件もありました。
      東大味町の位置する谷奥は被害が大きかったようですが、家屋への浸水があったお宅(縁板を剥がし中)でも、文書は蔵にあって無事というお宅が2件ありました。
      (東大味には9件の所蔵者宅があったたので、旧庄屋家当主に対して、地区の会合などでも無事を確認してほしい、と要請)
    • その一方で、文書の所在がわからない、というお宅があったことが印象に残りました。
      事情をよく知る先代当主が亡くなった、家を建て替えた、などの理由で、10〜15年前に市史や県史で調査に入った3件のお宅の史料の所在が不明でした。
      「暇なときにでも探しておいてください、地域やお宅の歴史を伝える大切なものですから」
      とだけ伝えてきました。
      私たちの調査をきっかけに、史料のことを思い出してもらえれば、現地調査にも何らかの意味があるのでは、と思いました。
      また自治体史の編纂のあり方(アフターケア)についても反省する点はあるようです。
    • あと、1件が所蔵者不明、1件は離村(時々、若い人が掃除に来るくらい)、6件は平日のため不在(ポストにチラシ投入、子供に伝言)。
    • 今立町につづき、上文殊地区でも、史料所蔵者宅の立地、保管場所などの環境により、史料は水害による被害を免れている、という印象を受けました。
  • 清水・浅利・高木チームの所見(高木さんからの情報提供)
    • 対象地域:帆谷町・大村町・北山町・北山新保町・徳光町・岩倉町・田治島町の7地区27件(うち不在等聞き取りができなかったところ5件)
    • 被害状況:床上・床下浸水や山崩れなどが一部あるも、資料についての明らかな被害は確認されませんでした。
    • その他:長野さんの報告と同様、文書所在如何自体を認識していないところが大多数でした。逆に県史等の調査が入っている所蔵者は保存に対しての意識が高いところが多く、「蔵に入ってて大丈夫」「金庫に入ってて大丈夫」等の回答を得ました。またそういうところはそもそも立地的にも被害が無いもしくは軽微という印象を受けました。
      また集落の神社や寺院で土砂崩れのためかなりの損壊を受けているところがいくつかありました。人手が無く復旧のめどがたたない、との談話もありました。
      加えて、浄教寺地区(一乗谷の上流、被害がかなり大きかったところ)の文書所蔵?家が流された、との情報もありました。

第6回被災史料現状確認調査(松浦義則氏からの情報提供)

  • 実施日:2004年8月11日(水)
  • 調査地:今立町服部川の谷筋集落
  • 調査参加者(敬称略、五十音順):長谷川美穂、松浦義則、マーレン・エーラス
  • 調査概要
    • 今立町図書館の戸泉さんに挨拶
    • 「3人で服部川上流から下流にかけて19家(うち2軒は不在)を訪問し、被害の状況や史料の安否について訪ねました。結論的にいえばどの家も史料は無事とのことでした。多くの家が当主が不在で、対応して下さったおばあさんは「そんなもんがこの家にあるんけの」という返事で、具体的に史料が安全であることを確認することはできませんでしたが、床下浸水の状況から見て、史料に被害はなかったものと判断されます。また史料所在目
      録で1点か2点の家も訪ねましたが、同様の返事でした」
      • 服部谷領家の区長T・Kさんの家は床上浸水で、一階は空き屋状態でしたが、
        区有文書は大切なので運び出して無事とのことでした。
      • 春山のH・M家で、我々が引き上げたあとを追ってこられて、廃棄しようと思ったが、親類の忠告で保存してある文書があるので見て欲しいとのことなので、引き返して拝見しました。その文書は柳行李1つ、ビニ−ル袋4つに近世後期から明治期の横帳・一枚物が納められていました。十分な調査時間はありませんでしたが、この文書は今立町の文書目録には全く載せられていない「新発見」の文書であることがわかりました。主なところは寛政以降の年貢割付状26点、年貢小物成帳など30冊、村入用帳など40冊、その他で、思わぬ「成果」を挙げ、大切に保管して頂くように念を押して引き上げました。町の資料館などで調査をして頂ければと思います。

第5回被災史料現状確認調査(外岡慎一郎氏からの情報提供)

  • 実施日:2004年8月10日(火)
  • 調査地:池田町
  • 調査参加者(敬称略、五十音順):多仁照廣、外岡慎一郎
  • 調査概要
    • 池田町教育委員会から町内の現況説明を受ける(9:30)
      • (1)池田町では全域にわたり豪雨被害は発生しているものの、家屋倒壊・床上浸水など重大な被害は、旧下池田地区(野尻・清水谷・持越・白粟・松ヶ谷・下小畑・上小畑・千代谷・金見谷・大本など)に集中しており、上記以外の地域では歴史資料の存亡にかかわる被災は受けていない。
      • (2)上記地区に所在する(池田町で把握している)歴史資料について、被災が確認されているのは、I家が土蔵全壊・家屋もほぼ全壊状態で、資料の存亡も不明であること以外は、K家が床上浸水ながら資料は無事であることなど、その他、歴史資料の被災はなかったと判断していること。
      • (3)西青・割谷・河内・田代・尾緩・籠掛・稗田・猶俣・杉谷の各地区は、すでに廃村(1980年前後〜)で、歴史資料所蔵者も他出していて資料の存亡等未確認であること、などを確認
    • 教育長・課長とともに被災地の巡検
      • (1)T・Y家(小畑)…資料の現況を確認。当家では土蔵も床上浸水したものの、古文書等の資料は2階にあったため、難を免れ、生活復旧作業の傍らながら古文書の曝涼にも着手。
      • (2)I・T家…土石流が1階部分を貫通しているため、2階に保存されている書籍等の搬出が可能か憂慮される状況。土蔵は完全に倒壊しており、長持等はわずかにみえるもののどの程度の救出が可能かこれも不明(いずれ重機を入れて解体(?)の際に入れてもらえるかどうかの問題と判断)。
      • (3)I・T家に隣接するY・S家も床上浸水。歴史資料は無事とのこと
      • 当面はこれら現況に鑑み、池田町からの要請を待つかたちになるかもしれませんが、密に連絡を取り、情報収集に努めるべきであると考えます。特にI・T家の復旧作業については注目していきたいと思います(by外岡さん)

第4回被災史料現状確認調査(長野栄俊さんからの情報提供)

  • 集合:正午、福井県立図書館のエントランスに集合
  • 実施日:2004年8月9日(月)
  • 調査地:今立町粟田部地区16軒
  • 調査参加者(敬称略、五十音順):澤博勝、長野栄俊、長谷川美穂
  • 調査結果:お宅が不在だった家、史料の存在を知らなかった家をのぞく全ての家で史料の無事を確認

第3回被災史料現状確認調査(柳沢芙美子さんからの情報提供)

  • 実施日:2004年8月8日(日)
  • 調査地:今立町西庄境、東庄境、新堂
  • 調査参加者(敬称略、五十音順):柳沢芙美子、吉川 計2名
  • 調査結果:東庄境、新堂については床上浸水が多く、聞き取り調査も困難な状況。床下浸水が多かった西庄境の資料については区有文書を含めて無事。

第2回被災史料現状確認調査(2004/8/4)

  • 実施日:2004年8月4日(水)
  • 調査地:今立町服間地区(長谷・赤谷・水間など)
  • 調査参加者(敬称略、五十音順):長谷川美穂、松浦義則 計2名
  • 調査結果:計12件を確認。被害報告はなし。

第1回被災史料現状確認調査(2004/8/1)

  • 実施日:2004年8月1日(日) 午前11時〜午後3時
  • 調査地:今立町大滝・岩本
  • 調査参加者(敬称略、五十音順):
    (福井史料ネットワーク)
       澤博勝(福井県立歴史博物館)
       多仁照廣(敦賀短大)
       長野栄俊(福井県立図書館)
       柳沢芙美子(福井県文書館)
    (歴史資料ネットワーク)
       奥村弘(代表)
       河野未央(事務局員)
       松下正和(事務局長)
       山本陽一郎(神戸大学M1)
    (今立町での協力者)
       石川満夫氏(石川製紙株式会社)、石川氏(文化部長)、奥田俊和氏(大滝区長)、川崎氏、戸泉恵隆氏(町立図書館副館長)、山部氏(元区長)ほか
  • 調査概要
    • 調査方法:昭和55年刊行の『今立町史料目録』と昭和54年刊行の『福井県古文書所在調査報告書』を手がかりに「史料調査台帳」を福井史料ネットワークのメンバーが作成。住宅地図に史料所蔵者宅の印をつけた。被害の大きかった今立町大滝・岩本地区において史料所蔵者宅を訪問して現状の聞き取り調査を行った。午後からは2班に分かれた。
      その際、福井史料ネットワーク作成のビラと『福井新聞』7月22日・26日の掲載記事(「古文書捨てないで 汚れても歴史的価値」、「被災′テ文書を救え! 保存・修復部隊「福井史料ネット」発足」)のコピーを配布し、調査趣旨を説明した。整理作業をする際には知らせていただければ水損史料保全のお手伝いが可能である旨を伝えた。
    • 調査結果
      (1)M・S家…大滝地区。床下浸水。蔵の一階部分は浸水。まだ中は未確認とのこと。6年前にも浸水したことがあり、長持の史料がカビている可能性もあり。二階部分の史料は被害なしとのことで一部(明治期)を見せていただく。
      (2)O神社…大滝地区。浸水被害はなし。宝物殿2階部分に史料の保存棚があり。M家寄贈文書、区有文書、神社文書、K家文書にも被害なし。一部はマイクロ化(約2万コマ)もされている。但し、文書棚の引き出しに湿気を感じた。
      (3)J寺…岩本地区。庭園に被害あり。経蔵には被害なし。区有文書、J寺文書は大丈夫とのこと。
      (4)Y・U家…岩本地区。被害なしとのこと。
      など

▲今立町立図書館(今立町歴史資料館)にメンバーが集合、調査方法について打ち合わせを行う(11:00)

▲大滝地区M家を調査、蔵の1階部分は浸水の被害があり。写真は、無事だった2階部分の史料(11:50)

▲大滝地区M家の調査メンバー。今立町図書館副館長や地元区長の協力をいただく(11:50)

▲O神社を調査。蔵への浸水はなく、史料の水損はなかったが、湿気が気になった(12:10)

▲大滝地区の復旧作業の様子。この道が一面川となり、泥水が流れたという。右が当日に写された写真(被災地に掲示されていたもの)

▲土砂で川が埋まった様子(大滝地区)

▲岩本地区J寺、戸が白くなっているのは、泥水につかったため(14:10)

▲J寺経蔵、浸水被害はなかったとのこと。

▲J寺の被災当日の様子(J寺提供写真)

▲岩本地区Y家、被害はなく無事保管しているとのこと(14:25)

▲今立町立図書館に戻り、調査結果の検討会をひらく。計22件の聞き取り調査ができた(15:00)

■史料ネット事務局(奥村代表、松下事務局長)と福井史料ネットメンバーが、福井県文書館にて事務局の具体的なあり方や今後の調査方法について協議をおこないました(2004年7月29日)

■史料ネット事務局ら、福井視察をおこないました(2004年7月25日)

  • 史料ネット事務局からは松下正和(事務局長)、福井出身の大国正美(史料ネット運営委員)・山本陽一郎(神大M1)の3名が、京都造形芸術大学歴史遺産研究センター宇田川滋正氏(主任研究員)とともに現地入り
  •  9:32 福井駅到着
  •  9:45 高木久史氏(織田町歴史資料館)と合流、福井市内を巡検
  • 10:00 一乗谷朝倉氏遺跡資料館・県埋蔵文化財センターの被害状況を巡検、青木豊昭館長より被害状況の説明をうける。資料館収蔵品については被害なし。埋文センターが人の腰の高さほど浸水し、コンテナ内の遺物などが被害
  • 13:00 福井県文書館で地元歴史関係者(14名)と協議会(福井新聞の取材もあり)
  • 15:00 県文書館の収蔵施設見学
  • 16:00 鯖江市内を巡検
  • 17:20 鯖江駅より帰阪

▲足羽川の決壊により県埋文センターの搬入口へ流木が激突し、センターが浸水した

▲一乗谷朝倉氏遺跡資料館、職員による復旧作業が行われている

▲武家屋敷群の様子

▲復元武家屋敷にも床上浸水や垣が倒壊するなどの被害があった

■新聞記事

  • 2004年7月22日(木)『福井新聞』朝刊 「古文書捨てないで 汚れても歴史的価値 
  • 2004年7月26日(月)『福井新聞』朝刊 「被災′テ文書を救え! 保存・修復部隊「福井史料ネット」発足 県、大学、県外団体がスクラム」
  • 2004年7月26日(月)『神戸新聞』夕刊 「被災史料保全ネット発足 神大助教授ら呼び掛け 水害地に教訓継承 ■集中豪雨禍の福井■」 (→WEB版
  • 2004年7月27日(火)『神戸新聞』朝刊5面 社説「福井豪雨 経験生かし息長い支援を」

■ボランティアで活動されている皆様へ「歴史的、文化的資料と遺産への配慮のお願い」(2004/7/22)

報道関係者へ「福井豪雨被災地に歴史資料・文化遺産への注意を喚起する記事掲載のお願い」(2004/7/21)

■関連サイト