記録と記憶をみらいへ

2013年の活動

1.被災史料の整理や被災地での調査活動

阪神・淡路大震災や2004年台風23号時の保全史料のうち、事務局保管の未整理分について整理作業を進めるという活動方針に基づき、以下の整理作業を行った。

2004年台風23号に伴う文書整理とクリーニング作業

2004年台風23号によって被災した田尻一雄家文書(兵庫県豊岡市)は現在、所蔵者からの寄贈をうけ、史料ネットが保管している(段ボール10箱)。乾燥作業は完了しているものの、固着展開や、汚れ・臭いの除去が課題として残っていた。今年度も、絵画修復専門家の谷村博美氏の指導のもとクリーニング作業を行い展示に協力した。(開催期間:2013年12月8日~10日、「被災文化財のレスキューと修復-2004年台風23号で被災した兵庫県豊岡市 田尻家文書の紹介-」)

今後も継続して処置を続ける必要がある。

2.市民や自治体との連携を重視した地域史研究や地域遺産保存・活用の取り組み

今年度は、総会後のシンポジウムのほか、兵庫区と連携した講演会などを開催した。

史料ネット主催・共催シンポジウム・講演会

2013年7月6日のシンポジウム「東日本大震災からまだ2年、資料保全活動の現状と課題」では、当会の奥村代表委員より東日本大震災被災資料保全活動の現状と課題が報告された。続いて山形ネットの小林貴宏氏ならびに災害資料の問題を長年取り組んできた佐々木和子氏の報告があった。現在進行形の問題とのかかわりで活発な議論がなされた。
2014年2月16日には、NPO法人宮城歴史資料保全ネットワークとの共催で「被災資料保全を体験しよう!」を開催した。このワークショップでは、他の機関にも協力いただいたことから、従来のワークショップと比べ、資料保存に関わる様々な実務を担う方々の参加を多く得ることができた。
また、2014年3月23日の兵庫区歴史講演会「一の谷合戦から830年「戦跡地を見直す」」では、昨年にひきつづき兵庫区と連携し開催することができた。例年通り多くの来場者によって盛況であった。

「シンポジウム地域資料の保存と活用を考える」実行委員会への参加

シンポジウム地域資料の保存と活用を考える実行委員会では、引き続きwebサイト「大阪歴史資料NAVI」の充実に努め、大阪を中心とする地域資料関連の情報発信を行った。なお、大阪府・市公文書館の機能充実を求めていたところであるが、最近の運営状況は落ち着きを見せている。

神戸・阪神歴史講座

今年度も後援団体として本講座に参加した。この講座は、神戸史学会と尼崎の市民団体サロン・ド・サモンおよび尼崎市市民運動中央地区推進協議会の主催(共催)によるもので、2010年度から始まり、古代から現代に至る神戸・阪神間の歴史に関する連続講座を開催してきた。今年度は、3月に大村拓生氏による講演会を開催した。

地域史卒論報告会

神戸史学会との共同企画「地域史卒論報告会」も9回目を開催し、定着してきた。これは、大学院には進学せず一般企業などへ就職し、かつ主に兵庫県をフィールドとする地域史を卒論のテーマにした学生が市民の前で報告を行うという企画で、歴史系の大学で勉強した学生が、社会に出た後も地域遺産や史料を守る活動を続けるきっかけづくりとすることを目的としている。今回も、大学院進学者以外の卒業生の参加を得た。卒論での成果を社会に広く還元するという本企画の目的を達成することができた。

  • 主催◎、共催○、後援●、参加・協力△
  • ◎シンポジウム「東日本大震災からまだ2年、資料保全活動の現状と課題」
    • 2013年7月6日(土)@兵庫勤労市民センター
    • 報告:奥村弘(歴史資料ネットワーク)「東日本大震災史料保全の現在」、小林貴宏(山形文化遺産防災ネット)「山形ネットの2年半―変わるもの変わらないもの―」、佐々木和子(神戸大学)「震災資料の保存―阪神・淡路大震災から東日本大震災へ―」 参加者:31名
  • △第15回 火垂るの墓を歩く会
    • 【西宮コース】
    • 2013年8月6日(火)
    • 阪急甲陽線苦楽園口駅改札口集合→ ニテコ池→阪急夙川駅→香枦園浜・回生病院
    • 【御影コース】
    • 2013年8月10日(土)
    • 阪神石屋川駅南側公園集合→上中→石屋川公園→御影公会堂→成徳小学校→JR六甲道駅 解散
    • 主催=「火垂るの墓を歩く会」実行委員会
    • 協力=神戸空襲を記録する会
  • ○学芸員向け研修「水損・津波被災資料の修復と保存」
    • 2013年9月17日(火)@大阪市立自然史博物館
    • 1.紙系歴史資料の保存処理の実際(実習形式)
    • 講師 松岡弘之・吉原大志(歴史資料ネットワーク)
    • 2.津波被災資料を自然史系博物館はどう処置したか
    • 講師 小川誠(徳島県立博物館)・佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)
    • ミニ企画展「平成の大津波被害と博物館巡回展 ナチュラリスト鳥羽源藏と後継者たちの残したもの」案内
    • 3.ディスカッション
    • コメント 鈴木まほろ(岩手県立博物館)
    • 主催=西日本自然史系博物館ネットワーク
    • 共催=大阪市立自然史博物館
  • △「被災文化財のレスキューと修復-2004年台風23号で被災した兵庫県豊岡市 田尻家文書の紹介-」
    • 2013年12月8日(日)~10日(火)@宝塚市立国際文化センター
    • 主催=被災文化財修復ワークショップ ひぶわ
  • ◎ワークショップ「被災資料保全を体験しよう!」
    • 2014年2月16日(日)@エル・おおさか(大阪府立労働センター)
    • 洗浄:天野真志(東北大学災害科学国際研究所/NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク)
    • 乾燥:加藤明恵(歴史資料ネットワーク)
    • 製本:平田正和(工房レストア)
    • 主催=東北大学災害科学国際研究所特定プロジェクト研究
    • 共催=NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク
    • 協力=工房レストア、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)
    • 参加者:27名
  • ●筑波大学シンポジウム「大災害における文化遺産の救出と記憶・記録の継承2014」
    • 2014年3月15日(土)@筑波大学春日エリア情報メディアユニオン
    • 第1部:茨城における被災文化遺産の救出とその後
    • 高橋修(茨城大学人文学部教授、茨城文化財・歴史資料救済・保存ネットワーク代表):「2013 茨城史料ネットの活動展開-震災後ミッションの完結を目指して-」
    • 久信田喜一(茨城地方史研究会副会長):「茨城地方史研究会による被災文化遺産の救出・保全活動」
    • 第2部:福島における被災地文化遺産の救出とその後
    • 高橋充(福島県立博物館専門学芸員):「福島県立博物館による被災文化財等の救出・保全活動」
    • 白井哲哉(筑波大学図書館情報メディア系教授)「双葉町における震災関係資料の保全作業とその課題」
    • 主催=筑波大学知的コミュニティ基盤研究センター
    • 共催=茨城文化財・歴史資料救済・保存ネットワーク、筑波大学図書館情報メディア系、双葉町教育委員会
    • 後援=茨城県教育委員会、茨城大学、茨城地方史研究会、全国歴史資料保全利用機関連絡協議会、日本アーカイブズ学会
  • ●第10回 神戸・阪神歴史講座
    • 2014年3月16日(日)@尼崎市中央地域振興センター
    • 講演:大村拓生(関西大学非常勤講師)「戦国期に奈良から尼崎を旅した僧侶たちの記録」
    • コメント:市澤哲(神戸大学大学院人文学研究科教授)「宝珠院文書研究のあらまし」
    • 主催=神戸史学会、サロン・ド・サモン、尼崎市市民運動中央地区推進協議会
  • ●茂木町ふるさと歴史フォーラム「歴史発見 茂木に生きた近江商人」
    • 2014年3月21日(金)@栃木県茂木町中央公民館
    • 講演:鈴木敦子(大阪大学大学院経済学研究科資料室助手)「江戸時代における北関東の近江商人-茂木町島﨑家の歴史-」
    • 報告:茨城史料ネット「茂木の文化遺産を守り伝えていく-島﨑家が受け継いできたもの-」
    • ※3月21日(金)~3月23日(日)特別公開「のぞいてみよう島﨑家の蔵の中-救い出された近江商人の古文書・絵画・民具-」
    • 主催=茂木町、茂木町教育委員会、茨城史料ネット
    • 後援=茨城大学、宇都宮大学、國學院大學栃木短期大学日本文化学科日本史フィールド、筑波大学知的コミュニティ基盤研究センター、NPO法人歴史資料継承機構、千葉歴史・自然資料救済ネットワーク、神奈川歴史資料保全ネットワーク、 NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク、日野町教育委員会
  • ◎第9回 地域史卒論報告会
    • 2014年3月22日(土)@兵庫勤労市民センター
    • •報告1:和辻卓也(神戸大学)「天明・寛政期の畿内幕領における江戸廻米と在地社会-河内国渋川郡・若江郡を中心に-」
    • •報告2:緒方美咲(大阪大学)「近世中後期における商家女性の生活と役割-和歌山の豪商の事例を通じて-」
    • •報告3:安浪皓星(大阪市立大学)「近世和気村の村落構造-座と村政の両面から-」
    • 共催=神戸史学会 参加者:34名
  • ○兵庫区歴史講演会「一の谷合戦から830年「戦跡地を見直す」」
    • 2014年3月23日(日)@兵庫公会堂
    • 講演:市澤哲(神戸大学大学院教授)「鵯越道と平家領」、大国正美(神戸深江生活文化史料館館長)「近世絵図からみた源平合戦伝説」
    • 共催=兵庫区まちづくり課 参加者:約200名
  • △奈良歴史入門講座「災害から地域の遺産を守る-水損史料保全の歩みとノウハウ」
    • 2014年6月1日(日)@天理大学
    • 講演:川内淳史(歴史資料ネットワーク事務局長) 実習:吉原大志(歴史資料ネットワーク運営委員)
    • 主催=奈良歴史学入門講座実行委員会

3.震災記録保存と文化財防災

被災文化遺産支援コンソーシアム(CEDACH)への協力

考古学研究者を中心とした被災文化遺産支援コンソーシアム(CEDACH)では、 文化遺産の保全と復興を通じた「防災遺産学」の構築に取り組んでいる。CEDACHのこれまでの活動の総括として『防災遺産学(仮)』(岩田書院、2014年刊行予定)を出版することになっており、史料ネット運営委員は、編集作業及び執筆に協力した。

水損史料修復ワークショップと学会等での報告

今年度も引き続き、水損史料修復ワークショップと学会等での報告を下記の通り行った。
今年度は、全国歴史資料保存利用機関連絡協議会近畿部会において大阪や徳島で報告およびワークショップを行うなど、史料ネットのこれまでの活動蓄積を積極的に発信し、各地資史料ネットや学会との共有に努めた。

  • 参加・協力△(五十音順)
    • △板垣貴志 「地域資料を災害から守りまちづくりに活かす-自治体文化財担当職員に求められていること-」(徳島県における『文化財の防災に関する共同宣言』を締結式記念講演)
    • 主催=歴史資料保全ネットワーク徳島、徳島県博物館協議会・徳島県文化財保存整備市町村協議会 @鳴門市役所、2014年3月15日
  • △奥村 弘 「3.11以後の歴史意識の変化と特徴」(歴史認識・歴史教育に関する分科会 第5回)
    • 主催=日本学術会議史学委員会 @早稲田大学国際会議場、2013年9月28日
  • △奥村 弘 「趣旨説明」(平成25年度・災害資料フォーラム)
    • 主催=科学研究費補助金基盤研究(S)「大規模自然災害時の史料保全論を基礎とした地域歴史資料学の構築」研究グループ
    • 共催=神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター・神戸大学震災復興支援・災害科学研究推進室・阪神・淡路大震災資料の保存
    • 活用に関する研究会 @神戸大学瀧川記念学術交流会館、2013年10月20日
  • △奥村 弘 「シンポジウムの趣旨と科研Sの成果」(地域歴史資料国際シンポジウム 地域の歴史資料をとりまく世界の諸相-史料保存を中心に考える-)
    • 主催=科学研究費補助金基盤研究(S)「大規模自然災害時の史料保全論を基礎とした地域歴史資料学の構築」研究グループ
    • 共催=東北大学災害科学国際研究所、神戸大学大学院人文学研究科
    • @神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ、2013年12月1日
  • △奥村 弘 「地域の史料と地域の歴史」(藤女子大学公開講座「土曜講座2013」-公文書館の開館とその地域的意義-)
    • 主催=学校法人藤学園 藤女子大学 @藤女子大学北16条キャンパス、2013年11月23日
  • △奥村 弘 「被災歴史資料と災害資料の保存から歴史研究へ-地域の過去と未来をつなぐために-」(2014年度歴史学研究会)
    • @駒澤大学駒沢キャンパス、2014年5月25日
  • △川内淳史 「大規模災害と自治体史」(大阪府自治体史連絡協議会研修会)
    • 主催=大阪府自治体史連絡協議会 @大阪市立中央図書館、2013年7月17日
  • △川内淳史 「地域の復興を支える文化財保存-歴史を堀り起こす意味」(陸前高田フォーラム「歴史が照らす『生存』の仕組-3.11災害後のいのち・暮らし・地域文化」)(熊谷賢氏・河西英通氏と講演)
    • 主催=朝日カルチャーセンター @陸前高田市米崎コミュニティセンター、2013年9月28日・29日
  • △川内淳史 「資料を守り、伝える-東日本大震災の経験から」(地域-自治体史シンポジウム)
    • 主催=地域-自治体史シンポジウム実行委員会 @青森市分化観光交流施設ねぶたの家ワ・ラッセ、2013年11月9日
  • △川内淳史 トークセッション「記録をつなぐ-災厄の現場から」
    • 主催=加川広重巨大絵画が繋ぐ東北と神戸プロジェクト実行委員会 @デザイン・クリエィティブセンター神戸、2014年1月13日
  • △川内淳史 「『生存』の歴史学と『歴史実践』」(3月例会)
    • 主催=大阪歴史科学協議会 @大阪市立中央会館、2014年3月8日
  • △河野未央 「歴史史料ネットワークの歩み-今後へ向けて-」(125回例会)
    • 主催=全国歴史資料保存利用機関連絡協議会近畿部会 @徳島県立文書館2階講座室、2014年6月17日
  • △松岡弘之 「大阪市史編纂所のいま」(124回例会)
    • 主催=全国歴史資料保存利用機関連絡協議会近畿部会・地域資料研究会 @大阪市立総合生涯学習センター、2014年2月25日
  • △松下正和 「水損古文書の応急処置方法について」
    • 主催=丹波古文書倶楽部 @丹波市立中央公民館柏原分館、2013年8月10日
  • △松下正和 「古文書・記念碑から判明した安富の地震・風水害被害~昭和24年水害・山崎断層地震・南海地震を例に~」
    • 協力=安富公民館 @ネスパルやすとみ、2013年12月21日
  • △松下正和 「西宮の災害史~風水害・旱害・地震」
    • 主催=平成25年度宮水学園 @西宮市大学交流センター東館6階大会議室、2014年2月5日
  • △吉川圭太・吉原大志「被災歴史資料保存の普及に向けた実践的研究-神戸・宮城における市民参加型ワークショップの取り組み-」(天野真志氏・内田俊秀氏・竹原万雄氏と共同ポスター発表)@明治大学、2014年6月7日
  • △吉原大志 「水損史料ワークショップ」(まちづくり地域歴史遺産活用講座)
    • 主催=神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター @神戸大学、2013年10月6日
  • △吉原大志 「水損史料ワークショップ」(猪名川町生涯学習カレッジ)
    • 主催=猪名川町中央公民館 @猪名川町中央公民館、2013年10月19日
  • △吉原大志 「歴史資料ネットワークの現状と課題」(宮崎県文化財防災意見交換会)
    • 主催=東北大学特定研究プロジェクト @ホテルリメージュ宮崎、2013年11月23日
  • △吉原大志 「被災資料保全の担い手を広げる-歴史資料ネットワークによる水損資料修復ワークショップの実践から-」
    • 主催=NPO法人歴史資料継承機構 @学習院大学、2013年12月22日
  • △吉原大志 「水損資料修復ワークショップ」(篠山歴史文化ボランティア養成教室)
    • 主催=兵庫県歴史文化遺産活用活性化実行委員会(兵庫県教育委員会) @篠山市民センター、2014年1月12日

4.災害対策

東日本大震災・長野県北部地震

2011年3月11日に発生した東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)とそれに伴う津波災害、およびその翌日に発生した長野県北部地震により、東日本地域は甚大な被害に見舞われた。史料ネットでは震災発生直後より被災地の史資料ネットの活動の立ち上がりを支援するとともに、被災地後方より活動のバックアップをとる体制を継続した。また2011年4月に文化庁の提起によって結成された被災文化財等救援委員会(2013年3月解散)の構成団体として参加し、同委員会による文化財レスキュー事業の一翼を担った。この間の活動については同委員会活動報告書掲載論考(平成23年度:松下正和・川内淳史「歴史資料ネットワークによる東日本大震災への後方支援活動について―大規模災害における歴史資料保全活動の現状と課題―」、吉川圭太「歴史資料ネットワークの取り組みから」、平成24年度:川内淳史「歴史資料ネットワークによる平成24年度の活動について―東日本大震災被災地への後方支援活動と今後の災害への備え―」)および『語ろう!文化財レスキュー―被災文化財等救援委員会公開討論会』を参照されたい。
震災発生より3年以上が経過したが、被災地で活動する各史資料ネットでは、現在でもレスキュー資料の整理およびクリーニング作業が継続して行われている。これら各地の史資料ネットと情報の共有をはかりつつ、必要な支援を継続して行っているところである。

台風18号

2013年9月16日に上陸した台風18号は、京都府を中心に住家被害総数10,000棟を超える大きな被害をもたらした。史料ネットでは、9月26日から10月2日にかけて緊急事務局体制を敷き、被災状況の把握、関係緒機関との情報交換を行った。9月28日には、特に被害の大きかった福知山市大江町に委員4名を派遣し、現地調査を行った。

山口島根豪雨

2013年7月28日に発生した山口島根豪雨では、山口・島根両県境付近を中心に大きな被害をもたらした。災害発生以来、史料ネットでは山陰史料ネットや山口県内の関係者と連絡をとって情報の収集をはかるとともに、同被災地で活動する災害ボランティアに対して歴史資料保全の呼びかけを実施した。また、8月28日から29日にかけて、国立民族学博物館の日高真吾氏と連携して同被災地に委員を派遣、被災状況の調査および現地関係者との意見交換および被災資料取扱いの助言等を行った。

5.組織と運営

今年度の運営委員会は第131回(2013年7月17日)から第141回(2014年6月9日)までの計11回を開催した。運営委員の委員会への出席率もよく、活発に意見を交わした。

2013年度 運営委員・事務局・会計監査委員一覧(五十音順) ※イタリック表記は事務局員兼任
<運営委員>板垣貴志(個人会員からの選出)・大国正美(神戸史学会)・大月英雄(大阪歴史科学協議会)・奥村弘(神戸大学史学研究会)・川内淳史(大阪歴史科学協議会)・河野未央(個人会員からの選出)・佐賀朝(大阪歴史科学協議会)・東野将伸(日本史研究会)・前田結城(大阪歴史学会)・藤田明良(個人会員からの選出)・松岡弘之(大阪歴史科学協議会)・松下正和(個人会員からの選出)・吉川圭太(個人会員からの選出)・吉原大志(個人会員から選出)
<事務局>浅利文子(事務局員)・板垣貴志(事務局員)・奥村弘(代表)・小野塚航一(事務局員)・加藤明恵(事務局員)・川内淳史(事務局長)・人見佐知子(事務局員)・藤田明良(副代表)・松下正和(副代表)・吉川圭太(事務局員)・吉原大志(事務局員)
<会計監査委員>澤井廣次・八ヶ代美佳

従来のメールニュースの配信に加え、2012年7月1日に開設したホームページを中心に情報提供を行った。引き続き、ブログを中心とした情報提供を行い、2013年7月から2014年5月末までの訪問数は30403、ページビューは53584であった。またtwitterアカウント(@siryo_net)を通じたリアルタイムの情報発信や、facebookページの活用も進めている。また、ニュースレターは、4回(2013年6月28日第73号、2013年12月20日第74号、2014年2月21日第75号、2014年6月□日第76号)発行した。また、過去に発行したニュースレター(第71号~第75号)のPDF化を進め、神戸大学附属図書館震災文庫のホームページ上で公開する予定である。
2014年6月現在の会員数は学会会員8団体、個人会員158名(昨年比±0)、学生・院生会員10名(同比1増)、サポーター49名(同比9減)、ニュースレター購読82名(同比4減)の計307名(同比12減)であった。財政の健全化を図った結果、会費滞納者などの退会もみられ、全体の会員数は減少となった。なお、史料保全活動に関わるボランティア登録数は、2014年6月現在69件である。

6.出版および論文などの掲載

史料ネット委員による論文などの掲載は下記の通りである。

  • 板垣貴志「阪神・淡路大震災関連資料の利活用に向けて-災害資料研究領域の開拓-」(『災害・復興と資料』第3号、2014年)
  • 奥村 弘「なぜ地域歴史資料学を提起するのか-大規模災害と歴史学」(奥村弘編『歴史文化を大災害から守る-地域歴史資料学の構築』東京大学出版会、2014年)
  • 川内淳史・板垣貴志・添田 仁「被災史料を”みんな”で守るために-被災史料保全活動における後方支援の現状と課題」(奥村弘編『歴史文化を大災害から守る-地域歴史資料学の構築』東京大学出版会、2014年)
  • 河野未央「水濡れ史料の吸水乾燥ワークショップの展開」(奥村弘編『歴史文化を大災害から守る-地域歴史資料学の構築』東京大学出版会、2014年)
  • 白石睦弥・川内淳史・蝦名裕一「『あおもり資料保存ネットワーク』の提案」(『津軽学』9号、2014年)
  • 松下正和「民間所在史料保全のためのネットワーク形成」(奥村弘編『歴史文化を大災害から守る-地域歴史資料学の構築』東京大学出版会、2014年)
  • 松下正和「自然石に刻まれた防災への思い-阪神大水害記念碑」(大国正美編『神戸謎解き散歩』KADOKAWA、2014年)
  • 松下正和「播磨の災害記念碑-安政南海地震碑・寛延二年大洪水碑-」(近大姫路大学人文学・人権教育研究所編『翰苑』第1号、2014年)
  • 吉川圭太 「データ編」(奥村弘編『歴史文化を大災害から守る-地域歴史資料学の構築』東京大学出版会、2014年)
  • 吉原大志「資料保全活動の現在」(『歴史評論』761号、2013年)
  • 吉原大志「被災資料保全の担い手を広げる-歴史資料ネットワークの取り組みから-」(『国文学研究資料館紀要』アーカイブズ研究篇第10号、2014年)

2013年度決算(2013年6月16日~2014年6月15日)

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