大阪歴史学会の会誌『ヒストリア』250号(2015年6月刊)に、当会の加藤明恵が「史料ネット設立20周年 『事務局資料』から振り返る史料ネットの20年間」を寄稿しました。事務局で保管している記録の調査結果を報告したものです。

私たちは、1995年2月以降、大規模災害の被災地において古文書をはじめとする地域資料の保存に取り組んできましたが、それらの活動を通じて2011年までに作成・保存してきた文書は977点にのぼります。その概要について詳しくは加藤論文をお読みただきたいのですが、これらの記録をきちんと伝えていくことは、被災地の地域資料の保存だけでなく、災害発生と復興過程そのものの記録の保存を訴えてきた私たちの務めであることも感じています。

ただ、日々の活動のなかで記録そのものの整理になかなか時間をかけることができておりませんし、プライバシーに関わる多くの情報が含まれていますために、これらの記録を望まれる方にいつでもすぐに公開できる状況にはないことも事実です。ひとまず課題も含めて現状を報告させていただいた次第です。多くの方にご覧いただければと思います。

なお、『ヒストリア』のお求め方法については、大阪歴史学会事務局までお問い合わせ下さい。