当会代表の奥村弘が研究代表を務める科学研究費補助金特別推進研究「地域歴史資料学を機軸とした災害列島における地域存続のための地域歴史文化の創成」の「地域歴史資料継承領域」では、下記の通り研究会を開催するとのことです。参加にはお申し込みフォームへのご記入が必要です。皆様奮ってご参加ください。
詳しい次第やチラシ等はこちらのページよりご覧いただけます。

テーマ:「家」「すまい」の現在を考える-地域歴史遺産の「器」の現在-
【日時】8月21日(土) 13時~17時
【趣旨】
地域の歴史遺産の維持が危機に瀕している理由を考える際に、重要な論点になるのは、歴史遺産の重要な「器」である「家」をめぐる動向である。近年日本の空き家率は13.6%にのぼり、7 軒に1 軒が「空き家」であるとも言われている(『朝日新聞』2021年3月9日朝刊)。一方で宅地開発やタワーマンションの建設はあいもかわらず進んでいるように見える。日本の「家」は戦後以来、どのような歴史をたどって現在に至っているのか、また、これから日本の「家」についてどのような展望が可能なのだろうか。これらの問題は、地域社会・地域歴史遺産の「いま」と「これから」を考える上で、きわめて重要な問題である。一方、私たちが直面している「家」問題を、歴史的現象として対象化することも、歴史遺産の保全活動の上で欠かすことのできない営みである。そこで今回は、現代日本の「家」「すまい」の問題を歴史的なパースペクティブで研究され、災害復興のなかでの住居問題についても取り組んでおられる平山洋介氏をお招きし、お話を伺いながら、活動で向き合うことになる「家」問題の背後に何があるのかについて理解を深めたい。同時に、進行する「空き家」問題に対して、金沢で独自の取り組みを展開されている、やまだのりこ氏、過疎や災害にともなう「家」の問題に直面している自治体職員の藤木透氏から、現状報告をいただき、大きな問題と具体的な取り組みの「結び目」を探っていきたい。

【プログラム】
〇13:00 主催者挨拶:奥村弘(神戸大学)
〇13:05 趣旨説明:市沢哲(神戸大学大学院人文学研究科教授)
○13:15 報告1:平山洋介氏(神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授)「住宅事情の現在をどう読むか-空き家、老朽、相続などに着目して」
 14:15 休憩
○14:25 報告2:やまだのりこ氏(あとりいえ。代表)「おくりいえプロジェクト -家を送るから贈るへ-」
○14:55 報告3:藤木透氏(佐用町教育委員会教育課企画総務室副室長)「2009 年佐用町水害とその後の「まち」」
 15:25 休憩
〇15:35 質疑応答・討論:コーディネーター 市沢哲・松下正和(神戸大学)
 17:00 終了
※お申し込み先(8月19日(木)〆切)https://forms.gle/LM8QKF5B9VwysBQJ7

■問い合わせ先神戸大学地域連携推進室・松下正和電話:078-803-6504, 5575