先日お知らせしましたように、史料ネットでは6月27日に親王寺(芦屋市)の屏風の調査を実施しました。ボランティアとして多くの方にもご参加いただきました。ありがとうございました。当日の様子をご報告します。先にご案内申し上げましたように、次回は7月18日(火)に実施予定です。ご見学は自由です。よろしくお願い申し上げます。

【親王寺調査のきっかけ】

昨年の6月頃、芦屋市在住の方から、「親王寺が古い屏風を処分されるそうだ」との連絡が入りました。その翌月に親王寺にうかがい、屏風の処分を待っていただくようにご住職にお願いしたところ、快く了承いただきました。他にも古典籍・古文書類があるとのことで、急きょその調査を実施することになりました。芦屋古文書に親しむ会の会員の方々のご助力を得ながら、10月から今年の1月まで、月に1、2度のペースで整理作業を実施、4月に古典籍・古文書の目録を作成し、親王寺さんにお渡しいたしました。この間、掛軸も新たに確認したことから、さらに美術品調査も実施することになりました。
親王寺のご住職と打ち合わせを重ね、屏風解体作業については、身近な文化財に触れる機会として、ボランティア作業として実施することをご了解いただきました。

【6月27日の作業】

1)屏風の解体調査

時間:10:00~16:00
講師:尾立和則氏
参加者:ボランティア・スタッフ等15名、見学者15名ほど(檀家の方々含む)
多くの方々にお集りいただきました。午前中は尾立氏から屏風の解体方法について詳細な解説があり、実質の作業は午後からとなりました。
四曲(六曲?)屏風(破損のため現状では三曲しかない)について、左から二面を解体しました。木枠から屏風がはがれた瞬間に歓声があがるなど、和気あいあいと作業が進められました。

(2)掛軸の概要調査

時間:10:00~14:00
調査:橋本寛子氏ほかスタッフ
親王寺所蔵の軸が70本ほどあるのですが、その概要調査を実施いただきました。掛軸を掛けたり、巻き直したり、写真をとったり、という補助作業にボランティアでご参加いただいた方のうち、2名ずつの方にあたっていただきました。

※地域歴史遺産に関わる専門家の役割とともに、市民の方々の協力についてご理解いただき、様々なかたちでのご協力をたまわっています。親王寺ご住職ならびに檀家の方々に改めてお礼申し上げます。
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