宮城資料ネット・ニュース88号(2010年9月9日)
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栗原市一迫地区 第4次歴史資料保全活動を実施
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去る9月8日、栗原市一迫地区での第4次歴史資料保全活動を実施しました。参加者は事務局と、東北大、宮城学院女子大の学生の合わせて8名でした。
またなお活動に際しては、栗原市教育委員会と、地元の区長さんから集会場の利用などで便宜を図っていただきました。
今回の活動では、前回8月25日の保全活動で確認されたS家の古文書資料を対象に、デジタルカメラでの撮影と中性紙封筒への袋詰めを行いました。朝8時に仙台を出発、10時から夕方5時までかけて、約500点の古文書資料全ての撮影と整理を終えることが出来ました。

またS家文書の整理と並行して、町内の別な所蔵者のお宅で、所在確認の調査を行いました。御許可をいただいたのが今回の活動の直前で、人数も集まっている今回、あわよくば二家分の保全ができれば、と目論んでおりました。そんなに量はないので、との事前のお話しでしたが、実際に拝見すると多数の古文書が。とても今回の活動で整理を行うことは出来ないということで、日をあらためて本格的な保全活動を行うことといたしました。一迫地区にはたくさんの史料が残されているかもしれない、ということで活動を始めましたが、予想を上回る質量の歴史資料が次々と確認される状況です。
ところで、今回訪問したお宅の方が、このような古い資料を調査できるのは、もうここ数年が限界でしょうね、とおっしゃっていたのが印象的でした。世代交代や価値観の変化、そして災害への備え。歴史資料の保全活動が、いろいろな意味で時間との戦いだということを、改めて認識させられました。
(佐藤記)
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